こころ と あたま

精神科看護師を経験し、将来は精神科医を目指して今春から医学生になる僕のつぶやきです。概ね私見なのでご承知願います。

文化的活動は非日常のままでいいのか?(3/3)

一旦の最終です。短いです。いろいろな読み方があると思います。

 

根源性欲求の復興

根源性欲求と概念性欲求との互換性により、一度失われた根源性欲求を復興させることができる。

非日常に置かれた文化的活動を、概念性欲求により日常の中に取り入れる。他者関係の中で、一部ではその活動が、根源性欲求を満たすことになる。その人の中で、根源性欲求は日常のなかで満たされるものとなる。

 

生きることとは何かという問い

日常の中で満たされる根源性欲求により、生きることとは何かという問いに対する、極めて流動的、相対的な解が、日々もたらされることになる。

この解とは何か。ひとつ想像するに、過去を残すことであると推測する。世界の完成の過程としての過去を残すのだ。ただ世界の完成のために。

 

将来のため、文化的活動を日常のなかに取り入れるべきだ

先に述べた通り、現代を生きる人々が根源性欲求を満たすことは、残念ながらできない。しかし将来の世代に対して、根源性欲求を備え付けることは可能である。

方法は、現代の人々が概念性欲求を満たし続けることである。非日常の生活の中で、今日限り取り入れてみるだけで済ますのではなく、日常の中に文化的活動を取り入れていくことを続ける。

実体のない「生きること」への解は、こうした環境の中で、再び自然に生まれる。