なぜ「自粛」は必要か
※この記事は2020/3/29に投稿したものです。
志村けんさんはじめ、犠牲となった方々に心よりご冥福をお祈り申しあげます。
引き続きの感染拡大防止につとめて、頑張っていきましょう。
今日は全く「精神」にフォーカスを当てませんが、自粛の必要性についての僕なりの考えをまとめたいと思います。
「日本頑張ってる」とは言えない
ただ、「感染者数」というのは、
③検査を行った結果、
④陽性と判断された人の数」
という限定的な条件をつけまくった結果の数にしかすぎないので、ほんとうの「感染者数」というのはわかりませんし、何より、確実に、発表されている数より大きいということに注意しなくてはなりません。
そもそも、患者数が増えていっている時点で、制御できているとは言えません。
「致死率低い」は今だけ
もう一つ気をつけるべき点が、「多くは軽症で経過し、致死率は低い」というイメージを持ってしまうことです。確かにいわゆる「風邪の症状」に過ぎないというか、風邪を引き起こすウイルスの亜型のウイルスではあります。ただ、皆さんもご存知の通り、基礎疾患やリスクがあると重症化し、命を落とす恐れがある点に注意しなければなりません。
志村けんが重症化し、体外式膜型人工肺「ECMO」を取り付けているような状況にあるというニュースもあります。(いくら事務所の発表とはいえ、病状を事細かに発表し過ぎじゃない…?と気になりますが、)高齢、酒、タバコ、呼吸器系の基礎疾患…など、重症化させる「ハイリスク因子」が揃いに揃ってしまい、厳しい状況にあります。早く回復して、病院でコントしてほしいですね。。。
今は設備や技術、人材面でも、志村けんのような重症患者を回復に向かわせることが可能な体制があります。これによって低い致死率に抑えることができているんです。
もし今後、患者数が大幅に増えた場合…
例えば20人で満床になるICU(集中治療室)に、100人の患者の受け入れ要請があった場合、受けられないことは当たり前ですよね。
「インフルエンザは毎年流行るけどなんもせんで、なんで今回に限って自粛とか、対応せなあかんの?」
昨日ある芸人さんが、テレビでこのようなことを質問されていました。
インフルエンザについても十分気をつけなければなりませんが、この質問について僕が思うのは、
「新興感染症のために、治療法や感染制御に対する知見が十分にないこと」が、このSARS-CoV-2感染の脅威たる所以だということです。十分な対応ができない状況で、患者が爆発的に増加すると、医療体制は容易に崩壊する。医療が崩壊すれば、救えたはず命が救えなくなる。こうならないように、拡大を防ぐ必要があるんだと思います。
僕も当初は「ただの風邪ウイルスやん」とナメてかかっていた部分がありましたが、そのような意識でいることで、今も現場で、なんならこの「新型コロナウイルス」感染により重症になった人たちを救うために、連日働いている僕の友人たちを苦しめてしまうことになると気づき、反省しました。ほんとうに頭が上がらないです。頑張ってください。
それじゃ、僕らにとって取るべき対応は何?
政府の対応がどうだとか、「自粛って…責任をこっちに押し付けんなよ!不要不急ってどこまでだよ!」といった不満が募りますよね。僕もいざこの自粛ムードに突入すると、不満に思うことも出てきちゃいます。
ただ、、、
「答えは分からない、分かるはずもないのさ(新興感染症だから)
たったひとつ、確かなことがあるとするのならば
家にいてなーーーーーー」